href=”#講談社青い鳥文庫から出版聖の青春”>講談社 青い鳥文庫から出版「聖の青春」
30代小説・文庫本好き主婦がおすすめする最近の1冊は
講談社 青い鳥文庫から出版「聖の青春」
昨年(2016年秋)、松山ケンイチさん主演 東出昌大さん出演で話題になった映画「聖の青春」の原作本です。
まだ映画を見ることができていませんが、DVDのレンタルが開始になれば必ず見たい作品です。
小説は複数出版されていますが、これはKindle版でも出ています。
青い鳥文庫版「聖の青春」のどこがいいかというと総ルビです。
小学生低学年でも読書が好きな子なら多少が内容が難しくても漢字全部にフリガナがふってあるので読めちゃいます。
小3と小1の息子が将棋に興味を持ちだした頃に、ちょうど映画の予告をテレビなどで見かけていて気になっていました。
小3の息子がサンタさんに「小説がたくさん読みたい」とお願いしていたので、サンタさんから届いた中の一冊がこれです。
なかなか息子が読み切らないので、私が気になっていたのもあり、息子のいない間に先に読んでしまいました。
『聖の青春』(さとしのせいしゅん)は、将棋棋士・村山聖を題材とした、大崎善生の2000年のノンフィクション小説。及びその映像化作品。また演劇台本ともなり、何度か舞台上演されている。大崎善生のデビュー作であり、第13回新潮学芸賞、第12回将棋ペンクラブ大賞を受賞した。
聖の青春 – Wikipediaより引用
著者である大崎善生さんも主人公である村山聖さんと生前から親交があり、この物語後半にも度々登場されます。
札幌ご出身ということで、北海道出身の私にはそれだけでグッと身近に感じる一冊でした。
あらすじ
5歳で難病にかかり、6歳で将棋を知り、その短い29年という生涯を終えるまで将棋と共に生きた天才棋士の本当にあった話です。
「東の天才羽生善治、西の怪童村山聖」と言われ時代の注目を浴びた人でもあります。
名人を目前で病状が悪化し、その生涯を閉じます。
読了後の感想
この純粋な魂の輝きに文字を通して触れるだけで心奪われました。
病気のせいで度々動けなくなりながらも、将棋に全人生を賭け、将棋に生きるために生きた人だと感じました。
とにかく努力の人だと思います。
才能もあるとおもいますが、彼の将棋にひたむきに真っ直ぐな努力には感服します。
「名人になる」という目標に猪突猛進する姿は清々しく、病状が悪化して思うようにならないときの悶々とした状態は読んでいる方も一緒に鬱積が貯まる思いです。
物語が終わりに近づくと、それは彼の死が近づいていることでもあります。
その死は避けて通れないのはわかっていますが、もっともっと彼の人生を読みたくなります。
もし今もご健在でいらっしゃれば羽生善治さんと一緒に今もご活躍されていたことと思いますし、当時よりも世間に名声が周知されていたかもしれません。
日本の将棋会を牽引しているお一人になられたのではないでしょうか。
正直将棋は全然詳しくありません。
恥ずかしながらこの年になって(30過ぎてから)、子どもと一緒に将棋を始めたばかりで、なんとかルールに基づいて指せるかなというレベルです。
ですが、将棋のレベルや知識など関係なく読むことができます。
もちろん将棋をわかっていた方が面白いのかもしれませんが、気にすることはありません。
読了後はもっと村山聖さんを知りたくなります。
そして見てもよくわからない将棋の対局なんかをYoutubeで探したりしちゃいます。
村山聖九段の動画
【将棋名局解説】伝説の村山聖九段(28歳) VS 羽生善治4冠・森内俊之
NHK杯名局プレーバック 村山 聖
【将棋】栄光なき天才 村山聖 ~名も無きヒーローに学ぶ幸せの見つけ方~
村山聖さんには兄と姉がいらっしゃるそうですが、姉の話は一切出てきません。そこがちょっと不思議ではあります。
「聖の青春」はたくさんの少年少女に読んでもらいたい一冊
この本はノンフィクションです。
実際に十数年前まで生きていた方の実際に起こった話です。
将棋に興味のある方はもちろん、自分のやりたいことが見つからなくて悶々としている少年少女も、かつて少年少女だった大人にも是非読んでいただきたい一冊です。
これを読むと、今ある生を大切に思えることと思います。
一生懸命に生きようと思えます。
真っ直ぐな気持ちが心のどこかにあるならば読んで絶対に損はないと思います。
以上、30代文庫本好き主婦がおすすめするノンフィクション小説「聖の青春」でした。